がじぇボーイは、携帯ゲーム機に模して作られた、入力インターフェイス付きLED残像ディスプレイです。
円柱型のディスプレイ方式となっており、360度全周に表示が可能となっています。
これは本体中央にあるマイコン基板が高速回転するというユニークな方法により、縦一列に並んだLEDが規則的に点滅をすることで残像となって像が浮き出てくるように見えます。
同時に、LEDを使用した光通信により、回転しているマイコン基板に外部から入力が可能となっています。これにより複雑になりがちな機構をシンプルに解決しているのが特徴です。
また、LEDの点滅、フレームの同期、入力のタイミングといったそれぞれ別の時間軸を中心部の回転スピードをクロック源とすることで、ソフトウェア的にもシンプルな構造になっています。
回転速度は15回転/秒前後で、フレームレートも同様に15fps前後となっており、ディスプレイサイズは128×32ドットというスペックです。
筐体やモーターはレゴの部品で作られていて、入力部、表示部のみが電子工作によって作られています。工作部を極力減らす工夫をすることで、2週間という短期間での製作が可能となりました。
回転部への物理的な配線は電源のみとなっており、回転する軸にスズメッキ線を巻き、市販のモーターブラシを当てて給電しています。
中央の回転部分には、GR-SAKURAという国産の高性能マイコンボードを搭載しています。
これが、LEDの点滅の制御と入力の検知、3Dグラフィックの演算等を全てこなすことで、とても少ない部品数で製作が出来ました。
今作品は携帯性と入力のしやすさから、ゲーム機としての利用が最適ですが、見た目の面白さや360度のディスプレイを生かした利用法で応用が考えられます。
また、構造の単純さから教育分野での学習用にも向いていると思われます。
この面白さを広く普及したいと思い、現在キット化を検討しているところです。
資料
http://japan.renesasrulz.com/gr_user_forum_japanese/m/mediagallery/123.aspx
がじぇボーイの展示など
Singapore Mini Maker Faire で展示されました。
http://www.designspark.com/ja/content/maker%20fare%20Singapore%202012
Make: Ogaki Meeting 2012 で展示をしました。
http://twitter.com/Renesas_FUN/status/239619651338911744/photo/1
月刊I/O 2012年11月号に製作記事が掲載されました。
http://www.kohgakusha.co.jp/samples/4125/download/p10.jpg
Renesas Devcon2012 で展示されました。
http://www.facebook.com/photo.php?fbid=287502291366194&set=a.238851999564557.51554.100003192764783&type=1&theater
電子工作コンテスト2012で「準大賞」に選ばれました。
http://elecontest.com/entrylist/087