溝彫り加工について

溝彫り加工とは、レーザーカットの際にアクリルの一部を薄くする加工を施すサービスのことです。
2mmや3mmのアクリルでも安定して取り付け可能になります。
Adobe Illustrator、Affinity Designer 2、Inkscapeに対応しています。

現時点では、溝彫り加工はCherry MXスイッチ用です。

溝彫り加工の基本について

溝彫り加工は、レーザーのパワーを調整することにより、アクリルの途中でカットを止めることができます。
この際に、実際のスイッチのはめ込み方向はレーザー加工をする方向の反対側となります。

そのため、一度左右反転をする必要がでてきます。
左右反転については当店が実施しますので、お客様はキーボードを上から見た時のレイアウトを作成し、ご入稿をお願いします。
(片面マットシリーズやミラーアクリルの場合は、表面にしたい方向を裏面で選択しご注文いただく必要がございます。)

データ作成方法

溝彫り加工を行う場合は、最初に溝彫りtemplateをダウンロードし、解凍してください。

その後、ご利用のソフトウェアと対応したテンプレートを開き、「溝彫り」というレイヤーを作成します。
この「溝彫り」レイヤー内に、作業データを登録していきます。

下記のスクリーンショットはJP60レイアウトですが、他のレイアウトについても同様に作成が可能です。

「溝彫り」レイヤー内に、それぞれ溝彫りtemplate内のテンプレートを登録します。
ファイルを画面上にドラッグすることで読み込むことができます。

テンプレートはそれぞれ、「キーキャップサイズ」を示す暗い青色の線、「溝彫り加工エリア」を示す暗い緑色の線、「スイッチ」穴を示す赤色の線から構成されています。
「キーキャップサイズ」の線を元に、キーレイアウトを整理させるとデータ作成しやすいです。

2U以上のサイズになった場合、スタビライザーの向きを表す灰色の線が「スタビライザーワイヤー」として追加されます。
また、2U以上のキー(ISOエンターは含みません)は高さが19.05mmではなく20mmとして設定されており、暗い青色の線が二重になっています。
こちらはより内側の線が19.05mmで設定されているので、配置の際はこれで合わせてください。

テンプレートは当店のデータチェック時に、本番用のデータに差し替えを行います。
それぞれのテンプレートファイルは中身を開かずにそのままリンクファイルとして加工データに配置してください。
リンクファイルとして配置されていない場合、手動での修正となってしまい、細かなミスが発生する可能性がございます。
そのため、リンクファイルではない場合は再入稿をお願いすることになります。

差し替えの際、スイッチ穴の加工、溝彫り加工のいずれも実施されますので、溝彫りテンプレートをご利用の際はスイッチ穴の作成は不要となります。

溝彫り加工の補足事項

  • 溝彫り加工では、アクリルの途中までをレーザーカットする都合上、溝彫りした箇所は他の箇所に比べて薄くなり、壊れやすくなります。
    特に2U以上のキーについては溝彫り箇所が多いため、カットライン(主にアクリルの外形)になるべく近づけないようにしてください。
  • テンプレートは回転させることも可能です。レイアウトを元に回転させてください。
  • 対応したソフト以外のテンプレートは使用しないでください。
    • Adobe Illustrator用のテンプレートはaiファイルを使用してください。
    • Affinity Designer 2のテンプレートはafdesignファイルを使用してください。
  • データに自信がない場合は、データ入稿の際に基板のスクリーンショット、もしくはKeyboard Layout Editorのページを参考に添付していただくことで、チェックを行うことも可能です。

注意事項

  • 通常のレーザー加工サービスの商品を注文してください。
  • 溝彫り加工を使用する際、アクリルのサイズに指定はありません。
  • 入稿するデータはフォーマットに従って作成したものを送信してください。
  • 溝彫り加工はアクリルにのみ使用可能です。
    POMやPoronでは使用ができません。
  • 加工対象は厚さ2mmか3mmのアクリルに限ります。
    (1mm、1.5mm、5mm、10mmはできません)
  • 溝彫り加工をする場合は、表裏が発生します。
    データ作成時の配置は、スイッチのはめ込み方向からの作成をお願いします。
    加工前に当店が左右反転します。
  • 本サービスを利用することによる追加料金は発生しませんが、加工時間が長い場合は追加の加工料金が発生することがあります。
  • 溝彫り加工を施す箇所や段差箇所については、綺麗な平面とはならず、ある程度アクリルの厚みに誤差がある場合がございますが、こちらは仕様とさせていただきます。
  • 溝彫り加工については1.5mm程度になるよう設定が行われていますが、アクリルの素材により若干の誤差が発生します。±0.25mmまでは仕様とさせていただきます。
  • テンプレートはスイッチの取り付け方向が北向き・南向きになるよう設定されています。
    これを誤って回転させたことによりスイッチが取り付けられなくなった場合はご対応いたしかねます。